ワントランク・シアター４本立て『姉さん』
小田裕理子/草沢友里/高萩裕子/玉城由梨奈/
豊村大輔/中村仁美/矢田浩太郎/高野裕子/渋谷義貴
【ＳＴＡＦＦ】
企画・演出：布施知大
舞台監督：早瀬あおい
照明：海老沼佑貴
音響協力：筧良太（Sound Cube）
選曲・音響：下村龍也・布施知大
美術：高萩裕子
制作：草沢友里・稲葉いづみ
企画協力：中野愛弓
| 『駈込み訴え』作：太宰治（新潮文庫「走れメロス」より） 潤色・出演：矢田浩太郎 |
| 太宰というと「人間失格」や「グッド・バイ」のイメージから暗い作品が多いように思われがちですが、実は軽快なエンターテイメントに富んだ作品がたくさんあります。 この「駈込み訴え」もその一つで、聖書の物語を元に教祖の弟子が延々と訴えてる作品です。 太宰はこれを、妻を横に座らせ一気にまくし立てるように喋り、それを妻に記録させることで創ったといわれてます。 そんなスピード感溢れる作品にキューポラ会きっての頭脳派、矢田浩太郎（医大生）が挑みます。 しかし、昨年夏が初舞台（キューポラ会③「うわの空の場所」）で、誰も助けてくれない独り芝居に挑戦しようとする彼を僕らは無謀派と呼んでます。 |
| 『フレーミング・デイズ～冷たいサウナの中で～』 脚本：布施知大 出演：草沢友里/小田裕理子/矢田浩太郎 |
| この出演者である草沢友里は都内で活躍する劇団に《受付》として大活躍してます。 でも僕は、役者としての彼女が大好きで、その想いが通じているのが彼女の出演暦のほとんどが僕の企画です。 唯一の不満が稽古中、僕が求めたことができないとすぐにこの言葉を吐くことです… 「私は上っ面で生きてるから♪」 それならばと、今回久しぶりに新作を書くにあたり【極限の上っ面】作品を創ってやると決めました。 『もっと上っ面で演じてくれ』…この要求に彼女がどう言い訳するのか、それが一番の楽しみです。 共演は小田裕理子。齢２５才にして１８才を演じた前回（キューポラ会③「うわの空の場所」）に続き、今回も２０才の役のハズだったが、稽古を通じ作家に設定を変えさせた。 熟女芝居の空気を断ち切らなければ…。 ちなみに未婚の義姉と、若くして結婚した義妹の二人芝居です。 |
| 『10：02の男～chi☆to☆ka☆ra～』 脚本：布施知大 出演：高萩裕子/豊村大輔 日替わりＡＤ：草沢友里（24・25）/高野裕子（26日）/渋谷義貴（27日） |
| 姉の再会を機に売れない役者が“10：02の男”として開花していく物語。 …あぁ、ごめんなさい。４度目の「10：02の男」です。 初公演は１０年前ですが、２度目が３年前（演出：高野裕子）、３度目が一昨年と、関係者から『またぁ！？』といわれております。＊過去公演は２００５年から逆算 でも今回は《ワントランク・シアター：気軽にできる演劇》がテーマです。 上演のたびに５～７割位台本を書き直しているのですが、変わらないのが［小道具無し・素舞台・椅子二つ]。これ以上適した作品はないと判断し、上演の運びとなりました。 それともう一つ、初上演から変わっていないもの…高萩裕子。 タイトルに男が入っているにも関わらず、男優は毎回キレイに変わっております。 今回の「男」は実際に売れない役者として数々の舞台に立っている豊村大輔。 どんな「男」が来ようともマウンドは明渡さない、そんな大台に乗った彼女の「姉」に注目です。 |
| 『ジムケン』作：古谷未来/布施知大 出演：玉城由梨奈/中村仁美 |
| 「布施ももっとこういうの書けばいいのに。」 「布施さんって真面目にお芝居創れるんですね。」 「布施作品で初めて感動した。」 …初演は８年前（キューポラ会①「ジムケン」）その時にいただいた言葉です。 ジムとケンという二人の犬（ちなみに布施家にいた犬の名前をそのままタイトルにしました）と、その飼い主である姉妹の４役を２人で入替わり演じるという作品です。 一般にＴＶや映画でが『動物と子供が出る作品には勝てない』といわれてます。 どちらも出てくる作品は、僕ともう一人の作者である古谷未来で「こういうのに頼っちゃダメだ」という共通の意思のもの封印しておりました。 が、前回公演（キューポラ会③「うわの空の場所」）で玉城由梨奈と中村仁美というヘタクソだけど面白そうな二人を見つけたとき、これを思い出しやらせてみたくなりました。 前途した高萩とは丁度１０歳差、とりあえずその若さに期待してください。 |
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